【各班まとめの要約】

討議テーマ1: 「新技術と機電社員」
討議テーマ2: 「建設業における環境と安全」
 
グループ メンバー構成の特徴・要約
1班

舗装5社で構成

テーマ1

現状把握⇒
1)舗装業界内における新技術について
 ・省人化、省熟練化、高機能化が必要
 ・渋滞や振動の問題で一般社会からのイメージが低い
2)機電社員は業界内での地位が低く付加価値が必要
対応策⇒
1)舗装工事に必要な新技術の開発
 ・ワンパス、ワンマン施工技術と機械の小型軽量化
 ・無公害合材プラントの開発、施工の高速化、汚れない施工
2)機電社員の技術伝承、スペシャリスト、社外との情報交換
将来展望⇒
業界全体の技術レベル向上と機電社員個人の技術力アップを図り、有望な人材を集める
固有の営利のみにとらわれず、有効なる資産運営と業界の技術レベル向上に努める

テーマ2

1)舗装工事の環境問題
 ・周辺環境として振動騒音、環境破壊、交通渋滞、産業廃棄物の問題
 ・作業環境としてトンネル粉塵騒音、油で汚い、夜間集中工事の問題
2)安全面では人為的エラー、機械老朽化、後進作業から発生する事故が多い
対応策⇒
1)舗装工事の環境改善
 ・機械の電動化、排ガス浄化、消音脱臭技術、火を使わない合材プラントの開発、リサイクル工法の活用   が必要
2)安全面ではワンパス、ワンマン施工、機械に関する知識技能向上などが必要
将来展望⇒
集中遠隔制御による無人化施工が究極のテーマ

⇒ 討議成果表

2班

ゼネコン5社で構成

テーマ1

現状把握⇒
新技術を開発導入するための機電社員の役割について
 ・ニーズ発掘、機電センスで基本設計、メーカー折衝、製作工程管理
 ・現場適用フォロー、改良改善、効果確認、普及、情報提供
対応策⇒
1)常に新技術を取入れ意識を変える
2)異分野の交流、メーカーや同業他社との情報交換が必要
3)技術開発に対する社内評価制度の確立
将来展望⇒
我々が開発した技術が広く世界で使われ、コスト縮減と環境保護に寄与すること

 
テーマ2

現状把握⇒
1)環境面の問題
 ・産業廃棄物、CO2温暖化、ダム建設の生態景観破壊、振動騒音発生
2)重大災害は減少しつつあるが撲滅したわけではない
対応策⇒
1)リサイクルによる産廃減少、建設機械のハイブリット化でCO2防止、環境破壊のないダム構造施工法の   確立、超低振動・低騒音型機械の開発
2)危険作業の機械化、安全性向上、作業員の安全意識改革
将来展望⇒
我々の夢は自分の孫と多くの動物、鳥、魚が共存する地球作りをすることです

⇒ 討議成果表

3班

ゼネコン5社で構成

テーマ1

現状把握⇒
もっとエネルギーを上手に使いたい(究極のエコロジー国インド)
将来展望⇒
1)貯蔵 : 圧縮空気揚水、回生、ゴム貯蔵の利用
2)自然の力 : 太陽光、潮位、温度差の利用
3)人工の力 : 通勤力、歩行、改札口、排水、ビル利用発電
4)燃料 : ゴミ、石炭、人糞ガスエネルギー利用
5)省エネ : 幹線ベルコン通勤、動く駐車帯
将来展望⇒
我々が開発した技術が広く世界で使われ、コスト縮減と環境保護に寄与すること

テーマ2

現状把握⇒
もっと快適に生活したい
将来展望⇒
1)環境面
 ・工法の見直し(汚泥減少、本設型枠)
 ・産廃改善(梱包材)
 ・リサイクル(廃材利用、複合材分離)
 ・防振防音(排ガス出さない、浄化)
2)物流面
 ・下水搬送インフラの整備(新交通クワッドベルコン)
 ・運送手段の統一

⇒ 討議成果表

4班

ゼネコン5社で構成

テーマ1

現状把握⇒
1)新技術は全体的な効果が期待できない、コストダウンにつながらない、提案型入札に新技術導入が進んでいない等の問題有
2)機電技術者は若手職員の減少で技術情報の伝達不足、役所工事でのステータスがない、労力に対する評価の低さの課題有
対応策⇒
1)新技術の集約化と運用を行う第三者公的機関が必要
2)機電技術者の継続的な定期採用とステータス作り
将来展望⇒
1)協会中心の新技術グループを作り新技術を集合、共有化
2)機電施工技術の公的資格を作り専任技術者としての配置化

テーマ2

現状把握⇒
1)環境保護に対する官の方針が曖昧
2)トンネルなどの作業環境は部分的な改善した進んでいない
3)環境対策は受注金額に跳ね返る。製造業ほどコストをかけられない
4)ゼネコンは環境問題を建設業に都合の良い考えしか出来ない
対応策⇒
1)環境に関する法律指針を見直しする必要がある
2)請負錦に環境対策費が含まれる制度にすべき
将来展望⇒
環境向上提案型入札制度の発足

⇒ 討議成果表

5班

ゼネコン5社で構成

テーマ1

現状把握⇒
1)機械設備の進歩に管理者の能力が追いつかない
2)新技術はコスト増で消極的、また汎用性の無いものが多い
3)機電社員は機電を含め幅広い技術が必要
4)自分のノウハウの開発貴会が少ない
対応策・将来展望⇒
1)会社間を越えた情報交換が必要
2)新技術の開発にはデータベースの積極的活用が有効
3)メーカー、ゼネコン共同のネットワークつくり(施工管理、資材運用、データベース)

テーマ2
現状把握⇒
1)都市部での機械設備の組立解体は道路使用制約で夜間作業が多い
2)タワークレーン、エレベータ等の組立解体、点検検査には必然的に高所作業が発生する
3)NATM工法での吹付け作業はじん肺になる危険性がある
4)機電管理業務は修理、原因調査、対策まで続くため長時間勤務が多い
対応策・将来展望⇒
1)故障対応マニュアルデータベース構築による修理時間の短縮化
2)環境と安全をテーマにした新工法の開発

⇒ 討議成果表

6班

ゼネコン5社で構成

テーマ1

現状把握⇒
A社:新技術の提案は機電社員のいない技術研究所が中心
B社:現場からのフィードバック的な技術開発では通用しない
C社:提案は機電が参加しない本社技術開発部が中心
対応策⇒
1)新技術提案時に現場の機電技術者として参加したい
2)技研、本社、現場とメーカーとの定期的な情報交換が必要
将来展望⇒
職種の垣根をなくしたワーキング。提案時からの機電屋の参加

テーマ2
現状把握⇒
1)環境面の問題
 ・環境基準に対する規格と現実に違いがある
 ・産廃の取扱いが異なる
2)安全の問題
 ・過去の事故経験が活かされない
 ・クレーンの走行旋回の詳細規定が曖昧
対応策・将来展望⇒
1)「快適職場」の認定取得と作業環境の標準化、ISO14000の取組
2)安全装置に対する教育と公開の場での標準化を図る
3)新技術に対する安全への取組(安全装置の装備)
将来展望⇒
我々の夢は自分の孫と多くの動物、鳥、魚が共存する地球作りをすることです
スペシャリストへの道⇒現場における機電職員の地位を向上
ゼネラリストへの道⇒
他分野にも積極的に入り込む

⇒ 討議成果表

7班

ゼネコン5社で構成

テーマ1

現状把握⇒
1)営業実績作り的でメーカー技術が先行した自動化技術が多い
2)新技術は積算発注体系の兼合いで工費縮減が進めにくい
3)リサイクルや産業廃棄物に対する認識が甘い
4)既存構造物の老朽化とリニューアル需要の増大
対応策・将来展望⇒
1)新技術の開発は現場の実情を踏まえて進める
2)メーカーや他部門との交流を深め、ニーズに耳を傾ける
3)リサイクルは社会ニーズに応えるばかりでなく自ら提案すべき

テーマ2
現状把握⇒ 1)粉塵や排ガスによる環境悪化に満足いく対策や設備が出来ていない
2)墜落落下災害は作業手順の形骸化や設備に対する注意力不足が原因
3)重機災害の原因は作業内容が末端まで周知徹底されていないため、また、計画と実情の不一致によることが多い
対応策・将来展望⇒
1)環境改善重視の換気設備検討、ハイブリットカーと超低振動騒音機械の開発
2)墜落落下に対して、ポイントを抑えた作業手順の教育指導
3)重機災害に対して、運転者の他、管理者も運転に関する適正知識を養う

⇒ 討議成果表

総括
テーマ1 <新技術と機電社員>

現状把握と問題点⇒

(1)新技術開発の問題点
・常に新技術を取入れる意識が薄い
・工種の部分的開発が多く工法全体の合理化が期待できない
・コスト縮減に直接つながらない技術が多いため消極的
・提案型入札制度に新技術導入が進んでいない
・機械設備の進歩に技術者の能力が追いついていない

(2)機電社員の役割と課題
・新技術のニーズを発掘し現場をフォロー(改良改善)する
・技術ノウハウの発表機会が少ない
・新技術の提案や開発グループに機電技術者が参加できない
・機電社員の業界内での地位が低い
役所工事でのステータスが無いため評価が低い

(3)社会、業界の新技術に対するニーズ
・もっとエネルギーを上手に使いたい
・リサイクルと産業廃棄物に対する認識不足
・交通状態や振動騒音問題で建設業のイメージが悪い

対応策・将来展望⇒
上記を踏まえ、各班の意見を集約し以下の提案をする
(1)機電技術者の評価を高めるため、個人の技術レベルを向上する必要がある。このため異業種間との交流や、メーカー同業他社との情報交換を活発に行いたい

(2)我々が開発した技術が広く使われ、コスト縮減や環境保護に寄与するため、機電技術者は社会ニーズを的確に捉え、自らが新技術を提案する能力を養うべき

テーマ2 <建設業における環境と安全>
現状把握と問題点⇒
(1)環境面の問題
・周辺環境
振動騒音、環境破壊、交通渋滞、産業廃棄物、CO2温暖化、リサイクルに関する対策改善が遅れている。
もっと快適に生活したい
・作業環境
トンネル粉塵騒音、重機の排気ガス等による作業環境の悪化

(2)安全面の問題は何か
・重機の重大災害は減少しつつあるが、さまざまな制約で高所作業と言った危険作業はなくならない
・最近の重機災害は作業内容が末端まで周知されていないことや設備(安全装置など)に対する注意力不足に原因がある

対応策・将来展望⇒
上記の現状を踏まえ、各班の意見を集約し以下の提案をする
(1)環境改善と安全対策を各テーマにした新工法新技術の開発を進める(特にトンネル換気、ハイブリット化、超低周波超低振動機械、安全装置の標準化など)

 

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