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■ 「平成18年度建設施工と建設機械シンポジウム」開催報告 ■
−−−−優秀論文賞5編を表彰−−−−


 社団法人日本建設機械化協会主催による「平成18年度建設施工と建設機械シンポジウム」が、平成18年11月15日(水)〜16日(木)の二日間にわたり、東京都港区の機械振興会館において国土交通省、経済産業省、独立行政法人土木研究所、(社)土木学会、(社)日本機械学会および社団法人日本機械土工協会の後援のもとに開催された。
 本シンポジウムは建設機械と施工法に関する技術の向上を図ることを目的に、機械による施工が普遍化し施工と機械が一体化している現状を踏まえて日頃の研究成果を発表した。
 産学官から寄せられた41編の論文が、5分野に分けて二つの会場で発表されそれぞれ活発な質疑が行われた。
 応募論文の中から選考委員会で1次選考として厳正に査読・審査し、当日の発表内容の2次選考の審査結果を加味して、次の5編の優秀論文賞が授与された。

◆優秀論文賞◆
(1)操作性を向上させた歩道除雪車の開発について
 ○本間 政幸、小林 弘朗、齋藤 剛 (国土交通省 北陸地方整備局 北陸技術事務所)
 現場のニーズが非常に高い技術開発であり、熟練工を要せず安全性を実現している。
 目標、内容、成果が明確な論文であった。

(2)長距離・高速施工シールド工事の施工設備について
−東西連係ガス導管工事(第1工区)施工実績(その1)−

 ○米沢 実、亀井 良至、隈部 毅彦 (鹿島建設(株))
 換気技術、相対的位置探査システムの開発など、新技術の開発と採用及び実績は高く評価される。
 発表内容は、豊富な施工時データをビジュアルに表現した実用的な内容であった。

(3)早期地震警報による工事現場の地震時安全性向上
 ○柳瀬 茂樹、水谷 亮、永田 鉄也 (鹿島建設(株))
 早期警報システムの研究と現場での防災意識向上をねらった先進的な取組みである。
 地震国日本では必須の技術であり、今後の活用が期待出来る。

(4)舗装工における建設機械の位置計測技術を利用した施工・施工管理の提案
 ○坂本 鋼三、金澤 哲也 (国土交通省 関東地方整備局 関東関東技術事務所)
 T.Sを用いた舗装工の情報化施工を現場にて行い、精度管理のみならず作業効率についてもデータを計測し、その有効性を確認した貴重な論文である。
 全国の現場への展開が今後期待される。

(5)施工現場・重機へのアドホックネットワーク適用検討
 ○高野 晴之、清水 淳史 ((株)日立製作所)、小倉 弘 (日立建機(株))
 情報化施工、災害復旧などのキーテクノロジーに関する実証結果が報告された貴重な論文である。
 最先端技術を施工技術に導入する意欲的な取組みである。

◆特別講演、施工技術総合研究所研究報告、機械部会活動報告◆
 下記の基調講演を行うとともに、本協会の施工技術総合研究所の研究発表および機械部会の成果報告も併催された。

特別講演 演題:「環境と調和した機械システム」
東北大学大学院環境科学研究科 工学博士 高橋 弘 教授

 最近の厳しい環境にもかかわらず、参加者は250名に達し活発な質疑が行われ成功裡に終了した。