ブックタイトル日本建設機械要覧2016-試し読み
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日本建設機械要覧2016-試し読み
4.6 工事用モノレール4 - 294 概 説土木工事用モノレールは,狭あい路や不整地,急傾斜地での林業や果樹などの農作業に用いられてきたモノレール式の運搬作業機械をより安全に,使いやすい仕様に構造規格などを改良したもので山岳地の鉄塔工事,地質調査ボーリング工事,また,狭あいなトンネルでの補修工事などの資機材運搬,人員輸送に使用されている。1.工事用モノレールの利点① 軌道の敷設に対し地形による制限が少ない。② 軌道敷設の基礎工事が容易である。③ 目的地まで,できるだけ短いルートでの運搬が可能。④ 環境保全に有効。⑤ 無人走行が可能な機種もあり,作業人員配置のうえで有利。⑥ 比較的建設費・運転経費が安価。2.工事用モノレールの種類および構造? 種 類① 単条式ラックやピンのついた1 条のレールの上を跨いで走行する。② 2,3 条式重量部物や大きな荷物を運搬するためラックやピンのついたレールのほかに補助レールを敷設して運搬物の安定性を確保している。③ エンジン式動力車一般的には,ディーゼルエンジンにより直接または,油圧を介して駆動する動力車が荷物台車や人車を牽引する。④ 電動式・バッテリー式動力車トンネルなど閉鎖された狭あいな場所などでは,環境を考慮したバッテリー駆動式やトロリー線給電による電動の動力車もある。? 構造概要モノレールは,急傾斜地に設置される機械であり,レールのラックやピンを噛み込みながら走行する運搬機械で,人員輸送に用いられる機種もあるため高い安全性が求められ,以下のような装置が装備されている。装置はメーカにより名称や規格,方式が異なる。① 余裕のある動力装置(登坂性能とエンジンブレーキ性能)② 2 重の駆動方式(2 輪駆動方式など)③ 定速ブレーキ(傾斜地でも限定速度で走行する逸走防止ガバナー装置)④ 2 系統のブレーキ(非常停止ブレーキ)⑤ 無人運転時レール上の障害物に対して自動停止するバンパー停止装置など3.工事用モノレールの安全と規制モノレールは山間地などで利便性の高い運搬機であるが,急傾斜を上り・下り,走行・停止を繰り返す負荷の激しい条件で使われるため,使用する者の高い安全意識が求められる。法的規制はないが基発261 号(平成8 年4 月23 日)の「林業用単軌条運搬機安全管理要綱の策定について」に基づいて,事業者は運行計画と安全作業マニュアルを作成,安全教育を行い関係労働者に周知すること。また運転技能などメーカの指導員や業界の専門部門による指導・教育のもとに計画,使用されることが重要である。4.6 工事用モノレールMONO RAIL SYSTEM図4.6-1 工事用モノレール資機材運搬台車図4.6-2 工事用モノレール人員輸送台車