ブックタイトル日本建設機械要覧2016-試し読み

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概要

日本建設機械要覧2016-試し読み

4.運 搬 機 械4 - 304 概   説架空索道は,空中に鋼索を引上げ,これに搬器を取り付けて荷を運搬する装置で,架設に手間がかかるが,完成すれば故障が少なく確実に計画量を運搬することが可能であり,急峻な山間地の土木工事,送電鉄塔工事など,道路やベルトコンベヤを設置できない場合に,資機材運搬に利用されている。1.索道の利点① 地形に合わせて架設ルートを計画できる。② 大規模な工事用道路,橋梁などの工事の必要がなくなり,環境保全となる。③ 空中運搬なので,積雪や洪水などの影響が少ない。④ 中間支柱により折れ線状に方向を変えることが可能である。⑤ 建設費が安価で運転経費も安い。2.索道の種類および構造? 単線循環式索道荷重を受ける支索と索条を走行させるためのえい索を1本の支えい索とし,動力で駆動される大滑車にかけてエンドレスに回転させ,その支えいに一定間隔で搬器を懸垂し循環させる仕組みである。地表面からの離隔を確保するため架設する地形によっては,線路中に中間支柱を設け,受索輪で支えい索を支持する。現在では,支柱の部材の輸送や建て方をヘリコプタで行うことが多く鉄骨構造が主流になっている。荷の積み込み,荷おろしには,停留場を設ける。積み込み場に到着した搬器は,支えい索を自動的に放索してレールに乗り移ることにより停止する。したがって,積み込み場では,搬器を停止させた状態で積み込みが可能となる。搬器は,積み込み終了後レールの上を移動し,レールから支えい索に乗り移ると同時に支えい索を自動的に握索して停留場を出発する。荷おろし場も同様の装置により荷をおろす。用途により各種の搬器があるが,鋼索をつかむ握索装置は大きく分けて上記のような自動式と常時支えい索に固定され循環する固定式があるが,固定式は積みおろし時に停止する必要がある。? 複線循環式索道支索を固定し,えい索をエンドレスにして循環させる。搬器は,支索に受索輪で懸垂し,えい索に固定される。中間支柱,積み込み,荷おろし装置は,単線循環式と同じである。この方式は,搬器の質量を支索で支え,えい索は搬器を牽引させるだけなので運搬物の重量が大きい場合に適している。? 貨物索道搬器を停止して荷の積みおろしを手動の吊具等で行う方法で,片斜面で搬器を1本のえい索で往復して使4.7 架 空 索 道AERIAL CABLEWAY図4.7-3 単軌往復式(いってこい式)出典:図4.7-1 ~ 4.7-3「増補版現場技術者のための仮設工事施工計画便覧」松崎彬麿編近代図書株式会社 昭和54 年8 月10 日 3 版図4.7-2 複線循環式図4.7-1 複線交差式(つるべ式)