油脂技術委員会

概要

本委員会では建設機械に使用される油脂類に関し、技術調査、規格の作成・改訂、規格の普及活動などを行なっています。

委員会活動報告

油脂技術委員会 活動報告

令和6年8月更新

年度 活動内容
令和6年度計画
(2024年度)
  • 油脂類のJCMAS規格の修正、改正などを随時行うとともに、普及促進を図る。
  • 原動機技術委員会などと情報交換し、環境対応燃料とオイル品質について情報共有する。
  • 建設機械用高粘度指数作動油規格制定に向け、提案された規格案、提案趣旨書について議論を進め規格案を決定する。
令和5年度
(2023年度)
  • 6月にシェブロンジャパン(株)研究所の各種石油添加剤(潤滑油・燃料油等)のテクノロジーセンタの見学会を開催した。(参加者は24名)
  • 「バイオ燃料を含むカーボンニュートラル燃料に関する動向」について報告し、情報を共有した。また、原動機技術委員会にも展開して情報の共有化を図った。
  • 作動油、グリースに関連する6件のJCMASについて改正案を作成した。1件改正案が完成し、標準部会に改正を依頼した。
  • 建設機械用高粘度指数作動油規格制定に向けた規格の仕様値についてほぼ合意できた。引き続き規格の詳細確定に向けて推進する。
令和4年度
(2022年度)
  • JCMAS運用マニュアルの改正案について審議を行い、改正案について委員会内で合意した。
  • 建設機械用高粘度指数作動油規格制定に向け、市場実績がある2製品についてラウンドロビンテストで評価を実施した。規格案の仕様値について継続して議論をしている。
  • バイオ燃料を含むカーボンニュートラル燃料に関する最近の動向について紹介した。原動機技術委員会にも参加して情報を共有した。
令和3年度
(2021年度)
  • 建設機械用高粘度指数作動油の規格案について委員による書面審議を行い、議論を深めた。今後は小委員会を設置して最終規格案を提案することとした。
  • バイオ燃料を含むカーボンニュートラル燃料に関する最近の動向について紹介した。原動機技術委員会にも参加して情報を共有した。
  • JCMAS、運用マニュアルの見直しを再度行い、改正することとした。今後は分野ごとに作業チームを作り改正案を提案する。
令和2年度
(2020年度)
  • 建設機械用高粘度指数作動油の規格案を5案提案し、選定のための議論を進めた。
  • マイクロクラッチ試験について現行摩擦材が入手不可となることに伴い、JCMASから外すことを検討したが、代替材の結果を確認した後に改めて検討することにした。
  • 作動油の汚染度管理指標として現在利用しているNAS等級だけでなく、ISO4406管理コードも併記することにした。
  • バイオ燃料に関する最近の話題について紹介した。 また、原動機技術委員会にも参加して、情報を共有した。
令和元年度
(2019年度)
  • 高効率作動油規格案の作成について、名称を建設機械用高粘度指数作動油と改め効率向上の客観性などを議論した。来年度の規格制定に向け進める。
  • 平成31年3月に開催されたJAMAエンジンオイルセミナー2019の結果を報告した。また、2020への継続参加を決定し、セミナー報告用資料を策定した。(セミナー自体は中止)
  • BDFの実用化に向けての最近の動向を調査し紹介した。
平成30年度
(2018年度)
  • 高効率作動油規格制定に向け、容積効率改善タイプと機械効率改善タイプに分けた規格案を提示した。今後これを基に議論を進める。
  • 油脂規格普及促進協議会運営委員会の会議運営方法の見直しを完了させ、規格の改訂もほぼ終了した。
  • 規格普及促進のため、JAMAエンジンオイルセミナーで建機用作動油、グリースの発表を行った。(3月11日:インドネシア、3月13日:マレーシア、3月15日:ベトナム)また、JALOS研修会でJCMAS、HKB、GKBについて講演を実施した。
平成29年度
(2017年度)
  • 油脂に関するJCMASの一部改訂を行い、ホームページに改訂内容を反映させた。作動油のオンファイルは16銘柄(昨年+5)、グリースのオンファイルは11銘柄となっている。
  • マイクロクラッチ試験標準油(JCMA-R2)の試験有効性基準値を見直し、登録の阻害要因の一つを解決した。
  • 高効率作動油規格において、実機使用油に近いせん断安定性試験方法について議論し、試験方法の目途をつけた。
平成28年度
(2016年度)
  • JCMAS・運用マニュアルの修正、ホームページの見直しを実施し修正案を作成した。作動油のオンファイル11銘柄、グリースのオンファイル11銘柄となっている。
  • 高効率作動油の規格化に向け小委員会を開催し、粘度指数、せん断安定性で規定する方針を決めた。
  • 3月にタイ、インドネシアで開催されたJAMAオイルセミナーにて、JCMASの普及活動の一環で報告を行い、その資料を各委員で作成した。
平成27年度
(2015年度)
  • 作動油オンファイル届出油種は1件増加で10件に、グリースオンファイル届出油種は、2件増加で11件になった。機械メーカだけでなくOEM、油脂メーカにも推進に向け社内調整等を行ってもらった。
  • 高効率作動油の規格化をめざすことを決定した。また、現状の高効率作動油のアンケートを実施した。
平成26年度
(2014年度)
  • 作動油及びグリースオンファイル届出油種の拡大推進を図った。この結果、作動油オンファイル届出油種は4社7油種から5社9油種に、グリースオンファイル届出油種は1社2油種から3社9油種に拡大できた。
  • 高効率作動油分科会を発足させ、これについてのアンケートを実施した。

 

規格の紹介

 1.油圧作動油とグリースの規格 (JCMAS 「一般社団法人 日本建設機械施工協会規格」)
 2.油圧作動油とグリースの試験項目と合格基準
  JCMAS P041 : 建設機械用油圧作動油
  JCMAS P042 : 建設機械用生分解性油圧作動油
  JCMAS P040 : 建設機械用グリース
 3.油圧作動油とグリースのオンファイル
  オンファイルについて(外部リンク)
  建設機械用油圧作動油規格の運用マニュアル(外部リンク)
  建設機械用グリース規格の運用マニュアル(外部リンク)
 4.参考資料

油脂の基礎知識

 1.オイルの基礎知識・建設機械用の油脂
 2.油圧作動油の管理について

各油脂の紹介

油圧作動油

 1-1) 油圧作動油
  1-1)-1 建設機械用作動油の概要
  1-1)-2 耐摩耗性作動油の規格
  1-1)-3 建設機械用作動油の特徴
  1-1)-4 油脂技術委員会の活動
 1-2) 生分解性油圧作動油
  1-2)-1 概要
  1-2)-2 生分解性作動油の種類と品質
  1-2)-3 油脂技術委員会の活動

グリース

 2-1) 建設機械用グリースの概要
  2-1)-1 グリースの構造と成分
  2-1)-2 グリースの用途別分類
  2-1)-3 グリースの硬さ
 2-2) 建設機械用グリースの特徴
  2-2)-1 建設機械に使用されるグリースの給脂箇所
  2-2)-2 建設機械1台当たりの給脂グリースの使用量
  2-2)-3 グリースの劣化過程
  2-2)-4 異種グリース混合の可否
  2-2)-5 建設機械用グリースのトラブル事例
  2-2)-6 建設機械に要求されるグリースの性能
 2-3) 生分解性グリース
  2-3)-1 生分解性グリースの種類と品質
  2-3)-2 建設機械に使用される生分解性グリースの給脂箇所
 2-4) 油脂技術委員会の活動
  2-4)-1 建設機械用グリースの規格
  2-4)-2 建設機械用生分解性グリースの規格

エンジンオイル

 3-1) 概要
 3-2) 性能規格
  3-2)-1 APIサービス分類
  3-2)-2 JASO規格
  3-2)-3 今後の動向
 3-3) 粘度規格

燃料

 4-1) 燃料品質
 4-2) 燃料品質の排出ガス対応エンジンに与える影響
 4-3) 使用燃料に関するお願い
 4-4) 使用燃料に関する規制
 4-5) バイオ燃料について(原動機技術委員会HP)

委員リスト

・ アフトンケミカル・ジャパン(株)
・ 出光興産(株)
・ エボニック ジャパン(株)
・ 岡田商事(株)
・ 協同油脂(株)
・ (株)クボタ
・ コスモ石油ルブリカンツ(株)
・ コベルコ建機(株)
・ コマツ
・ GS Caltex Corporation
・ ENEOS(株)
・ シェブロンジャパン(株)
・ シェル リブリカンツ ジャパン(株)
・ 住鉱潤滑剤(株)
・ 住友建機(株)
・ (株)ダイゾー ニチモリ事業部
・ (株)タダノ
・ TotalEnergies Lubrifiants S.A.
・ 日本グリース(株)
・ 日本ルーブリゾール(株)
・ 日立建機(株)
・ Petronas Lubricants International