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概要
「コンクリート機械」とは、コンクリートの製造、運搬、打設に使用されるプラント設備・機械・器具・システムのすべてを表しています。
コンクリート機械技術委員会は機会部会に設置されており、「コンクリート機械」に関する様々な調査研究や標準化を行っています。委員会には、施工業者、メーカーよりメンバーが参加しています。
委員リスト
番号 | 会社名 | 分類 |
---|---|---|
1 | エクセン㈱ | コンクリートバイブレータ |
2 | 大成建設㈱ | コンクリート施工 |
3 | KYB㈱ | コンクリートミキサー車 |
4 | 極東開発工業㈱ | コンクリートポンプ |
5 | 三笠産業㈱ | コンクリートバイブレータ |
6 | 日工㈱ | コンクリートプラント及びポンプ |
7 | 鹿島道路㈱ | コンクリート施工 |
8 | ㈱フジタ | コンクリート施工 |
9 | ㈱加藤製作所 | コンクリートポンプ |
10 | ㈱北川鉄工所 | コンクリートプラント及びミキサ |
11 | 新明和工業㈱ | コンクリートミキサー車 |
コンクリート機械技術委員会 活動記録
更新 2020年7月
年度 | 活動内容 |
2020年度計画 (令和2年度) |
・ 工場又は現場見学を実施し、コンクリート関連機械の知見を深めるとともに情報 共有化を図る。 ・ 各社の技術紹介を中心に機械・安全対策・施工技術などについて議論する。 ・ コンクリート機械関連JIS定期見直しの検討を行う。 ・ コンクリート機械の情報化施工に関する情報収集を行う。 |
2019年度 (令和元年度) |
・ 今年度から各委員持ち回りで開始した各社の技術紹介において、トラックミキサ 車、コンクリートミキサ及びプラント、コンクリート舗装機械、コンクリートポン プの紹介があり、コンクリート機械技術の知見を深めた。 ・ 8月26日に国道17号新三国トンネル工事現場見学会を実施した。本見学会には油脂 技術委員会も参画し、合計16名が参加した。 ・ 建設機械施工11月号の協会70周年特集号に「コンクリート機械の変遷」を掲載した。 |
2018年度 (平成30年度) |
・ (一社)全国コンクリート圧送事業団体連合会殿からの要望「コンクリート及びモルタル圧送 ポンプ,吹付機並びにブーム装置の安全要求事項(JISA8612)に関する要望事項に ついて」の検討を行い、検討結果をJCMA標準部から回答した。 ・ ホームページの「活動報告」と「機械種類と説明」について見直しを行った。「機械 種類と説明」については現状使用されていない古い機械を最新の機械に更新した。 |
2017年度 (平成29年度) |
・トラブル事例や点検状況について意見交換実施し、取りまとめの検討を行った。 ・メンテナンス不良によるトラブルについて取りまとめを行った。 |
2016年度 (平成28年度) |
・ ISO/TC195/SC1議長としてコンクリート工事用機械及び装置の分科委員会を 運営し、パリ国際会議に出席した。また国際規格化の推進として日本提案の トラックミキサの用語及び商業仕様について案文を検討した。 ・ 日工(株)明石工場にて、見学会を実施し、アスファルトプラント・搬送機・コン クリートポンプ等の製造ラインを見学した。 |
2015年度 (平成27年度) |
・ トラックミキサISO規格について、各国のコメント対応を検討してドラフトを 作成し、10月のISO TC195国際会議に出席した。 ・ ISO18651-1内部振動機の定期見直しを開始した。 |
2014年度 (平成26年度) |
・ ISO国際会議に向けて、「トラックミキサ1」の原案作成を完了した。 ・ 「コンクリート機械の変遷」を、「建設機械施工」3~9月号に連載した。 |
機械種類と説明
1.コンクリートプラントおよびミキサ
コンクリートプラントは、電子制御方式の操作機構、品質管理装置、ならびに工場全体の集中管理装置などのコンピュータ化が図られている。さらに、集塵、防音、廃水処理装置などの組み込みにより公害防止対策が施されている。
コンクリートミキサは、重力式(可傾式と不傾式)および強制練り(パン型とパグミル型)とがあり、重力式では、可傾式がほとんどで、強制練りでは、パグミル型2軸式ミキサが主流となっている。その中で最近では軸をラセン状のアームにしたミキサも普及しはじめている。
2.トラックミキサ
コンクリートプラントは全国的に普及しており、トラックミキサは、主にアジテータトラックとして使用されている。
トラックミキサは、2t車(ドラム容量1.9m3)からGVW22t車(ドラム容量10.2m3)までのものがあるが、大量輸送できるGVW20t車 と、交通規制を受ける地域および中小規模工事向けとして4t車が需要の主流である。近年は経済性から7,8t車の需要も増加傾向にある。
また環境への配慮、機能を追加した電子制御方式も普及しはじめている。
3.コンクリートポンプ、およびコンクリートディストリビュータ
コンクリートポンプには、ピストン式とスクイズ式等があり、トラックに架装し折りたたみブームを搭載したポンプ車が主流を占め、ブーム長さが28~36m と長尺化の傾向にある。吐出量は最大150m3/h級まであり、吐出圧はピストン式では4MPa~15MPa、スクイズ式では、1MPa~2.5MPaが 一般的である。
モルタルポンプは、シールドセグメントの裏込めなどに利用されるものが多い。コンクリートディストリビュータは、コンクリート打設作業の合理化を図るため、種々のベースマシンと組合せて使用されている。
4.コンクリート吹付機
コンクリート吹付機は、NATM工法などトンネル工事の一次覆工、切羽安定などに需要が増大している。また、施工品質、労働環境の改善などからコンクリート吹き付け機のロボット化が進められている。
5.コンクリート振動機
コンクリート振動機は、内部振動機と外部振動機に分けられる。内部振動機は、振動筒内部に発振体と高周波モータを組み込んだフレキシブル形と発振体と把手 付モータを連結した手持形が依然主流である。
外部振動機は、型枠への着脱を容易にした移動形の高周波モータ式とテーブル振動機が普及しており、テーブル振 動機では近年、型枠をクランプすることで低騒音化を図っている。
6.コンクリート床仕上げ機
コンクリート床仕上げ機は、ロボット化した各種の機械が開発され、施工実績を伸ばしている。
7.その他のコンクリート機械
広範囲なコンクリート機械の内、前記範疇以外のトンネル用特殊型枠、各種ミキシング装置、コンクリートハツリ機、強制遠心調水機などがある。